
「これまで勉強をするときは紙のノートを使うことがほとんどだったので、プログラミングもノートで勉強できるのかな?と考えたけど、どうなのだろう?」
今回はそういった悩みを解決します。
本記事で分かること
- プログラミングをするときに紙のノートを使いたい3つの場面
- 【注意】プログラミング自体をノートで行うべきではない
- プログラミングの勉強は紙のノートよりもPCを使うべき理由
記事の信頼性
この記事を書いている私はエンジニア歴8年で、今も開発現場でプログラミングをしています。
そういった経験から、プログラミング初心者に対して勉強方法やアドバイスをお伝えすることができます。
今回は「ノートを使ってプログラミングをする」というテーマについて解説します。
先に結論をお伝えすると、プログラミングをするための「設計」をするときは紙のノートを使って考えることが有効です。
一方でプログラミング自体をノートで行うべきではない、というよりやっちゃダメで、プログラミングの勉強は紙のノートよりもPCを使うべきです。
この記事を読むことで、プログラミングをする際にノートをどう活用すれば良いかが分かります。
僕がプログラミングをするときに紙のノートを使う3つの場面
冒頭でもお伝えしたように、プログラミングをするための「設計」をするときは紙のノートを使って考えることが有効です。
具体的には、僕は次の3つの場面で紙のノートを使って考えています。
- 全体のデータフローを考えるとき
- ソフトの全体構造を設計するとき
- アルゴリズムを考えるとき
順に見ていきます。
全体のデータフローを考えるとき
1つめはソフトウェア全体のデータフローを考えるときにノートを使います。
どんなシステムでもCRUD(Create, Read, Update, Deleteの頭文字)と呼ばれるデータ設計が必要で、プログラミングをする前に考える必要があります。
こういった設計のラフ案を考えたり頭の整理をする時は紙のノートを使った方がやりやすいんですよね。
例えば身体測定の結果を保存して参照できるようなシステムを考えたとき
- 入力は画面から行って、データベースに反映
- 参照時はデータベースから情報を取得して画面に反映
- 過去履歴を表現するグラフの表示項目はファイルから取得
上記のような機能を実現するために必要なデータを、いつ生成していつ参照するか、データフローを紙に書き出します。
最終的にはツールを使って電子データ化しますが、構想段階ではノートに手書きした方が早いと思っています。
全体のデータフローを考えるときにはノートを使っています。
ソフトの全体構造を設計するとき
ソフトの全体構造を設計するときも最初は紙のノートに書き出しています。
というのも、いきなりプログラムを書き始めても途中で悩んで手が止まってしまうことが多いので、全体構造を紙に書き出して設計してからプログラミングを始めると上手くいきますよ。
例えば、先ほどの身体測定アプリの例を考えるときは、
- 入力を受け付ける画面クラス
- データベースへデータを反映&取得するアクセッサクラス
- 取得したデータからグラフを表示するためのデータを生成するクラス
- グラフ作成クラス
こういったクラスをイメージして紙に書き出し、クラス毎の繋がりを作っていくイメージですね。
また、HTML&CSSを使ったレイアウト=タグ構造を考えるときも紙のノートに書き出します。どこをdivで分割するか、クラス名をどうするかなどをザッと書いてしまいます。
プログラミング作業をスムーズに進めるために、ソフトの構造をノートに1度書き出しています。
アルゴリズムを考えるとき
条件分岐やアルゴリズムも事前にノートに書き出すことが多いです。
複雑な条件になってくると、フローチャートなどを整理してからでないと正しいプログラムが書けません。ツールを使っても良いですが、考えているフェーズでは紙に書く方がスッキリできます。
先ほどの身体測定アプリを例にとると、次のような条件で処理を分岐する必要が出てくると思います。
- 男性と女性
- 年齢(乳幼児、学生、成人などの違い)
- 身長(身長毎のデータ、年齢別の平均)
- 体重
条件が増えてくると頭の中だけでは考え切れなくなり、その状態でプログラミングを行うと不具合しか生み出しません。
条件分岐やアルゴリズムは、プログラミングを始める前に紙に書き出して整理しています。
【注意】プログラミング自体をノートで行うべきではない
プログラミングを行う前の作業を紙のノートを使うことは非常に有益です。
ですが、注意して欲しいことは、プログラミング自体をノートで行うべきではありません。と言うより、やっちゃダメです。
理由は次の通りです。
- 時間効率が悪い
- 後から見返すのが大変
- 結局、PCに入力する必要がある
1つずつ解説します。
時間効率が悪い
プログラミングをノートに書いて行うのは時間効率が悪いです。
理由は次の通りです。
- ノートに手書きする速度 < タイピング速度
- 開発用エディタの補完機能により全て入力する必要がない
- ミスタイプを発見できない
中にはタイピングに慣れていない人がいて、ノートに書いた方が早い!と言い出す人もいるかもしれません。
そういった人はよく考えてほしい、だったらタイピングを練習して早く入力できるようになるべきでは?
プログラミングをノートに書いて行うのは時間効率が悪いのでPCを使いましょう。
後から見返すのが大変
紙のノートでプログラミングをした場合は見返すのが大変です。
理由は次の通り。
- 変数や型などで色付けがされない
- インデントがズレる
- 検索ができない
- そもそも動かせない
開発用エディタを使ってプログラミングをすると上記のような悩みは意識することなく解決できますよね。
例えば色づけの違いを実際に確認してみると、次のような感じです。
var test = “エディタだと型によって色が付く”; console.log(test); // エディタだと色が付く → ぱっと見でわかりやすい
一方の手書きだと、
var test = “手書きだと全て同じ色”;
console.log(test);
// console.logしても何も表示されない
紙のノートでプログラミングを書いた場合は見返すのが大変です。
結局、PCに入力する必要がある
結局のところ、プログラミングをして動くものを作るためにはPCに入力する必要があります。
ソースコードとしてデジタル化したデータを作らないことにはプログラムとして成り立ちませんからね。
僕も過去に手書きでコードを書いていたことがありましたが、何かメリットがあったかと言われると、おそらく何もない。
手で書いた達成感に浸るだけの、ただの自己満足で終わってしまった印象です。
結局PCに入力する必要がある以上、紙のノートでプログラミングをするメリットはほとんどないので、やめておきましょう。
プログラミングの勉強は紙のノートよりもPCを使うべき
プログラミングを紙で行うのはダメということは、プログラミングの勉強も紙のノートよりもPCを使うべきです。
理由は次の2つです。
- エディタの使い方に慣れることが重要
- オンラインで学習できる環境が整っている
エディタの使い方に慣れることが重要
プログラミングをする開発用エディタの使い方に慣れることが重要です。
なぜなら、エディタの使い方で作業効率が大きく変わってくるからです。
例えば、最近私もよく使っているVisual Studio Codeというエディタにはショートカットキーがたくさん用意されています。
マウスを使って作業することもできますが、ショートカットキーを活用することで作業速度は段違いに変わります。
エディタを使いこなすためには、とにかく使い込んで慣れるしかありません。
プログラミングをする開発用エディタの使い方に慣れることが重要です。
なお、プログラミングにオススメのエディタについては以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてどうぞ。
オンラインで学習できる環境が整っている
現在はオンラインで学習できる環境が整っているので、紙のノートで行うメリットがありません。
例えばProgateという学習サイトは、オンライン上でプログラミングができる環境が用意されているので、Webページを見ながらプログラミングの勉強ができます。
事前に何かを用意する必要が全くないので、プログラミング初心者でも気軽に学習を始められます。
オンライン学習サイトは手軽でありながら学習効果が高いので、積極的に活用すべし。
参考プログラミングを独学するのにおすすめの学習サイト【無料あり】
まとめ
ということで、「ノートを使ってプログラミングをする」というテーマについて解説しました。
本記事のまとめ
- プログラミングをするための「設計」をするときは紙のノートを使って考えることが有効
- プログラミング自体をノートで行うべきではない、というよりやっちゃダメ
- プログラミングの勉強も紙のノートよりオンライン学習サイトなどをPCを使って勉強するべき
プログラミングを勉強されている方は参考にしてください。