
「プログラマーになるならタイピングが速くないとダメかな?プログラミングの前にタイピングの練習をすべきか迷っています…。」
この記事ではそういった悩みを解決します。
この記事でわかること
- タイピング速度を気にするプログラマは『価値が低い』です
- プログラミングをするとタイピングは自然と速くなる
- タイピングの練習よりも大切なこと【価値が高いエンジニアになる】
記事の信頼性
- 現役エンジニア歴8年
- 大手企業の自社製品開発でプログラミング
- タイピング速度は遅め(周囲のエンジニア比)
現役エンジニアのタイピング速度はどれくらいなのか?エンジニアに求められるタイピング速度はどの程度か、といった疑問について答えることができます。
プログラマになりたいと考え、プログラミングを勉強し始めたものの、タイピング速度が遅くて心配しているあなた。
「プログラマ タイピング」で検索してみると、「プログラマはタイピングが速くないといけないので練習しよう」と解説しているサイトが多くありますよね。
ですが、現役エンジニアの目線で解説すると、「タイピング速度は気にしなくてOK」です。
むしろ、タイピング速度を気にするエンジニアは価値が低く、もっと本質的なことに目を向けないと価値あるエンジニアになれません。
本記事では「プログラマにタイピング速度は重要なのか」について解説します。
この記事を読むことでタイピング速度に関する悩みから解放されますよ。
タイピング速度を気にするプログラマは『価値が低い』です
「プログラマはタイピングが速くないといけない」と考えている人は少し勘違いをしているかもしれません。
エンジニアの価値は「課題を解決する力」
エンジニアの価値は、世の中にある課題をソフトウェアの力で解決することです。
プログラミングは実現する手段であり、タイピングを速く行うことに価値はありません。
例えば、給与明細に関して次のような課題があったとします。
- 紙の印刷にかかるコストが高い
- 過去のデータが参照できない
この場合、給与明細を電子化するシステムを考え実現することがエンジニアの価値です。
言ってしまえば、プログラミングをせずに実現できるのであれば、それでも良いですよね?
エンジニアは世の中にある課題を解決することに価値があります。
プログラミングは作業の20%以下
私の普段の開発実務の内訳は以下のイメージです。
エンジニアの仕事
- 40%:技術的な仕様を考える
- 40%:どうやって実装するか設計する
- 20%:コードを書いて開発する
業務のうちプログラミングをしている時間は20%以下ぐらいです。
タイピングが速くなったとしても、20%の時間が短縮できるだけで、全体の影響は小さいですよね。
タイピング量が多いプログラマ=価値が低い
価値ある仕事が出来る人は「考える時間」が多い人です。
タイピング量が多い=単純作業が多く、考える時間が少ない=単純作業はAIなどで自動化される=市場から必要とされない=価値が低いです。
タイピング速度よりも、価値の高い仕事、つまり「考える時間」を増やして「課題を解決する」ことに時間を割くべきです。
プログラマは1分間で何文字打てるよ良いか?【気にする必要なし】
「プログラミングをするなら1分間に何文字タイピング出来たら良いですか?」と気にする人がいますが、気にする必要なしです。
プログラミングをすることがタイピングの練習になるので、自然と速くなります。
タイピング速度よりエンジニアの価値を高めることが大切なので、気にする必要もなければ、時間を割いて練習する必要もないです。

引用:e-typing
タイピング速度の1つの目安は1分間に210文字以上と言われていて、e-typingでは1分間に209文字以上の入力ができればオフィスワークでは困らないとされています。
プログラマを目指すのであれば一般的な速度があれば十分です。
現役エンジニアがタイピング速度を測ってみると・・・
参考までに、開発現場でバリバリとプログラミングを行う現役エンジニアがどれくらいのタイピング速度なのかを測ってみました。
https://twitter.com/donachiki1017/status/1220996132983078912
結果は上記の通りで、WPMという数値が1分間に入力できる文字数なので、私の場合は1分間に319文字入力できるということ。
もちろん、同じエンジニアでもタイピング速度は人それぞれで、普段働いている開発現場の印象からすると、私のタイピング速度は周りの人と比べると遅いです。
ちなみに、現役SEのほりごたつさん@horigotatsuSEは、私以上に高速タイピングの持ち主でした。
https://twitter.com/horigotatsuSE/status/1221357598760259584
1分間に352文字ですね。スコアの通り「Ninja」並みの速度です。
はたまた、同じく現役エンジニアで主に上流仕様を決める隣の席の先輩は、1分間に200文字未満のCランクでした。
つまり、同じエンジニアであっても、実開発をメインに行う人もいれば、上流仕様を決める作業をメインに行う人もいるので、タイピング速度はそれぞれだということです。
『ホームポジション』は覚えておくべき
タイピング速度を機にする必要はありませんが、ホームポジションは覚えておくべき。
二本指だけでやる、我流でやるだと速度の限界があるし、成長も途中で止まります。
特にプログラミングは「!」「=」などの記号を入力することが多いので、ホームポジションから薬指や小指を使えないとキツい。
ホームポジションを覚えたあとプログラミングを練習すれば自然とタイピングは速くなっていきます。
ブラインドタッチもできなくて大丈夫
私はブラインドタッチできません。ですが、エンジニアになれたし、働けています。
記号の入力でタイプミスをしてキーボードを見直します、、とはいえ、全体の作業時間から見るとごくわずかな時間なので、大した影響ないです。
ホームポジションからどの辺りにキーがあるか?ぐらいを覚えておけば問題なく働けます。
タイピングが速くなるオススメの練習方法4選
プログラマはタイピング速度を気にする必要はありませんが、速くて困ることはないよね、というシンプルな話。
一般的な速度に足りていない人や、ホームポジションなどの指使いが怪しい人は、まずはタイピングの基礎を作っておくとプログラミングの練習も捗ります。
ここでは、タイピングを速くするためにオススメの練習方法を4つ紹介します。
- e-typing(イータイピング)
- 寿司打
- Ozawa-Ken
- 好きな歌手の歌詞を入力する
e-typing(イータイピング)
e-typingはことわざや季節などの中~長文を入力して、1分あたりの文字入力時間を計測できるツールです。
ちょっと入力が嫌らしい次のような文章も多いので、自然と全ての指をまんべんなんく使った入力を練習することができます。
いやらしい入力例:「わざわざ、ぴよぴよ」
また、e-typingではスコアの振り返りもできるので、自分が苦手とする入力を知ることができます。
寿司打
寿司打は回転ずしの要領で何皿食べられるかを競うタイピングツールです。
寿司を食べるには寿司ネタに書かれた文字を流れていってしまう前に入力する必要があるので、タイピング速度と正確性が求められます。
ハイスコアを取るためには入力の速さよりも正確性が求められるゲーム性だと思うので、より正確なタイピングを身に付けたい方にオススメのツールです。
Ozawa-ken
Ozawa Kenは、ゲームが好きな人にオススメのタイピングツールです。ダウンロードが必要ですが、面白いです。
格闘ゲームをテーマにしていて、表示された文字をタイピングすることで相手にダメージを与えます。
時間がかかってしまったり、タイプミスをするとダメージを受けてしまうので、手に汗握るゲームを楽しみながらタイピングの練習ができます。
私が小学生~中学生の頃にハマっていた思い出補正でランクインです。おかげでタイピングが早くなりました笑
好きな歌手の歌詞を入力する
音楽が好きな人は、好みのアーティストや曲があると思いますが、曲を聴きながら実際の歌詞に合わせてタイピングをするというものです。
好きな曲であればいくらでも聞いていられるし、曲の速さも好みで選ぶことで自分のレベルにあった練習ができそうですよね。
タイピングの練習よりも大切なこと【価値が高いエンジニアになる】
価値ある仕事をするために『考える』時間を増やすことです。
タイピング量を減らす
カタカタと高速にタイピングする=こカッコいいと思うかもしれませんが、タイピングしている時間=頭で考えていない時間なので、減らすべきです。
例えば、会社の社長や経営者など、人の上に立つ人は、タイピングなんてしてないですよね。
彼らの価値が何かというと『考えて、決断すること』。
エンジニアも同じで、誰でも出来ることを高速でこなすだけでは価値が高いとは言えません。
単純作業を排除する
タイピングを速くすることより、単純作業を排除してしまうことの方が効果的です。
- インテリセンス機能を導入する
- テンプレート化・自動化する
- 古いやり方に固執しない
インテリセンス機能
インテリセンスとは補完機能のことで、メソッドの予測変換や、エラーの未然チェックなどです。
visual studio codeなどの拡張機能として導入することができます。
要するに、タイプミスを減らしたり、そもそもタイプ量を減らすことができるので、生産性が向上します。
テンプレート化・自動化する
- メールに「いつもお世話になっております。〜〜の〇〇です」と入力する
- console.logなどよく使うメソッドを毎回入力する
こういった作業は排除すべきです。
- メールの冒頭あいさつはテンプレート化し、メール作成時に自動入力する
- よく使うコードはボタン1つで呼び出せるようにする
作業をテンプレート化・自動化して、単純作業をしない工夫をするべきです。
古いやり方に固執しない
同じプログラミング言語でも新しいバージョンの方が簡単に書くことが出来るケースが多いので、新しい技術を積極的に取り入れるべきです。
例:Webページで動画を再生するとき、jQueryではなくHTML5のvideoタグを使う
また、車輪の再発明と言われますが、既にあるものを自分で作り直さないことも大切です。
開発していると、コード量が増える=仕事をした気分になったりしますが、、生産性が悪いので価値の低い行為です。
古いやり方に固執せず、新しい便利なものばどんどん取り入れ、生産性の高い働き方を目指しましょう。
課題を見つけ、解決するソフトを提供する
単純作業を排除するためにツールを活用する側から、ツールを作って提供する側に回るのがベスト。
エンジニアは悩みや課題を解決できるソフトウェアを提供できることが価値であり、人のために役立つ価値があるソフト=お金を稼げます。
役立つツールやアプリを作ることができれば、広告収入や買い切り型のビジネスとして収入を得ることができますよね。
単純作業を排除して、価値ある仕事をする時間を作るようにしましょう。
タイピング速度を気にせず、プログラミングを練習しよう
ということで、本記事ではプログラマにタイピング速度が必要か?と悩むあなたに向けて、現役エンジニアの私が徹底解説しました。
本記事の内容を振り返ると
この記事のまとめ
- タイピング速度を気にするプログラマは『価値が低い』です
- プログラミングをするとタイピングは自然と速くなる
- タイピングの練習よりも大切なこと【価値が高いエンジニアになる】
でした。
タイピング速度はプログラミングを練習することで速くなるので、気にする必要なしです。
単純作業を排除してタイピングが必要な時間を減らし、価値ある仕事ができるよう考える時間を増やしましょう。